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Nov.10, NEC サイトで論説発表         
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 皆さん、こんにちは。初めての方、はじめまして。新年会も一巡 するこの頃、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 発行人の太田です。

  本号でも当レターでは、引き続きCRMをとりあげますが、今回は、 やや「正誤問題集」的な手法で論じてみましょう。題しまして、

    【問】CRMの「キー・コンテント」は顧客情報か?

 その答は[4]以降でご一緒に考えるとして、今回は、新しい読者さん も増えていますので、まずは簡単な復習[1][2]から始めます。

    (なお本号は、NRI、日本IBM、三石玲子氏から、貴重な触発を 得ています。ここに厚く御礼申しあげます。

    したがって本号は、特別にシンクタンク業界、コンピュータ業界、 そしてコンサル業界の皆さま向けに、なっております。もちろん、 他業界の皆さまがお読みになっても、興味深い内容と思います)


[1](復習)CRM状況概要1: 99年秋、日本に本格上陸が始まる

 さて、いま米国で大ブレイク中のCRM(Customer Relationship Management)。これは、ほぼ次のような意味なのですが、

  • マーケティング、セールス、サービスの3部門が、

  • 最新情報、履歴情報、ナレッジを常時共有しつつ、

  • 顧客を軸に、迅速に並行動作する

昨年秋は、これが日本に本格上陸しはじめました。私が関与したものだ けでも、これだけあります。


[2] (復習)CRM状況概要2: 本年は「e-business+CRM元年」

 そして今年は、いよいよ「e-business+CRM元年」。たとえば三菱 商事の佐々木社長が、年頭に訓じていわく

    「『出づるを制する』から『入るを図る』年に」(日経、01/05)

おそらく業種柄、佐々木さんの頭には「e-business+CRM」があった んだ、と思います。

 また前号でも申しましたように、来月は、

も行われるなど、いよいよ今年は、日本のCRMも「初期調査」段階を 越え、「計画→実施」段階に入るものと思われます。

    (なお当ツアーの申込期限は「2月4日」です。皆さま、お申し込み は、お済みでしょうか?)


[3] CRMのキーコンテントは「顧客情報」か?

 この動きに応じて、数点、CRMペーパーも現れました。本号では、 特に優れた、次の3点を、ちょっと「正誤問題」風に読んでみましょう。

 これら3本に共通するCRM理解は、ほぼ次のように要約できます。

    「CRMとは、顧客情報を最大限に活用することです。属性情報や 購買履歴だけではなく、サポート歴やクレーム歴なども今後は 大事です」

 では皆さん、ここで設問です。

    【問】CRMの「キー・コンテント」とは顧客情報か?

 たしかに、これが「個人商店のケース」なら、答はイエスです。では、 社員千人以上の「大企業のケース」なら、どうか。ご一緒に考えてみま しょう。

    ちなみにキーコンテントが決まらなければ、それを操作するテクノ ロジーも決まりません。ですから本問は、非常に重要なのです)


[4] 米 DCI の定義は「マーケ⇔セールス⇔サービスの連携」

 こういう場合は「原初の定義に戻って考える」のが常道ですね。

 そこでさっそく、CRM分野で最も多くのコンファレンスを行っている、 米DCI社による定義を、振り返ってみましょう。いわく、

    "CRM is a comprehensive approach which provides

    • seamless integration of every area of business that touches the customer - namely marketing, sales, customer service and field support-
    through

    • the integration of people, process and technology,

    • taking advantage of the revolutionary impact of the Internet.

    CRM creates a mutually beneficial relationship with your customers."

    ( http://www.cio-cyber.com/pj/ec2/BACK/n026.html#2 )

 ここで皆さま、たいへん興味深い事実に、お気づきでしょうか。

 彼らは「顧客情報を最大活用し」とは、言っていませんね。むしろ、 主眼は「Marketing, Sales, Service」の「Seamless Integration」に あります。

 それもそのはず、こうした社内の部門間連携が足りないせいで 次のような悲喜劇が起きており、これがCRM誕生の理由になったから です。

    例) セールス部門 ⇔ サービス部門

      (F.Cespedes"Concurrent Marketing",HBS Press より)

  • とある大手電話回線企業B社の営業マンは、某製造大手のC社に、 電話交換機のアップグレードを、懸命に売り込んでいた。

  • ところがB社のサービスマンは、次のようにC社に説明していた。

      「私が懸命にメンテしてますから、当分、この機種の ままで大丈夫です」

    彼は、同じ会社のセールス部隊が何をやっているか、知らな かったのである。

  • つまりセールスもサービスも、二人とも「懸命」でありながら、 走っている方向は、逆だった。これで1+1が、2や3にならず、 マイナス1や、マイナス2になっていた。

  • 同時に、お客さんからは、敵意と憎悪を持たれてしまった。

      「そうか。この会社は、営業マンは営業マンの都合、 サービスマンはサービスマンの都合で、ものを考えているんだな。

      当社の都合や、僕の都合でものを考えてくれては、いないんだな。

      この際、徹底的に懲らしめてやろう」

    これが同社で、いつまでたっても利益があがらない、大きな理由である。 なぜなら当例では、次のような構造が、会社の中に、しっかと根付いているのだから。

      「お客さんから、敵意と憎悪を持たれてしまう構造」

      「人件費をかけてもかけても、その分、コストだけ増し、 お客さんからの信頼=売上がちっとも増えない構造」

 思い出していただけましたでしょうか。この有名な話は、99年の3月、 当レターでとりあげました。

 当例では「顧客の情報」ではなく、「社内の情報」の共有不足が、 大問題を起こしていますね。これこそ「個人経営」と「大企業」を分か つ、本質的な違いであり、前者で後者を、アナロガスに説明できない理 由です。

    (ちなみに「アナロジー」には「ロジックの省略」という危険が常に 伴いますので、注意が必要です。私も気を付けないと。。。)


[5] 元HBSのチェスペデス氏によるCRMキー・コンテント一覧

 だからこそ、上記事例の紹介者であり、かつCRMの原点である、

は、ほぼ次のような情報の共有がキーだと言いました。

  • マーケ⇔セールス

    • 観測記事への自社ポジション

    • 広報マン日誌、マーケティング日誌

    • マーケティング戦略、計画

    • 製品情報とトレーニング・プログラム

    • 市場調査で得たデータと、分析結果

    • 製品のポジショニング(対競合、対代替製品)

    • 広告・販促の目的とスケジュール

    • 製品資料・ポップなど

    • 特別ディスカウント時の指針

    • 提案書&プレゼンテーション&質問集

    • 販売の予測・結果

    • 顧客の声  (現行製品、次期製品への要望)

    • 顧客の行動 (自社製品の用途)

    • 販売店の動き

    • 競合他社の動き

    • 販促プログラムの実態

  • マーケ&セールス ⇔ サービス

    • いまの販売戦略、セールス日誌

    • 売り込み中に行った顧客への「非公式の約束」

    • いま販売中の機械のリコール履歴

    • いま販売中の顧客の苦情履歴

    • サービス日誌            などなど(以下、略)


[6] この中で「顧客情報」」はどれ?

 では皆さん、この表の中で「顧客情報」は、どれでしょうか? 

 どうか時間をかけて、ゆっくりと★印でも、付けてみて下さい。

 かなり「少ない」はずです。


[7]CRMのキー・コンテントは「顧客+社内」情報

 お分かりですね。これが結論です。


[8](結び)NRIさん、IBMさん、三石さんに、敬意を表します

 ということで本号では、次のペーパーに触発され、「正誤問題」風に、 CRMの本質へ迫ってみましたが、いかがでしたでしょうか。

 CRMはまだ新テーマですから、書いたペーパーが、何らかの「部分 解」になってしまう危険は、誰にでも(この私にすらも)あります。

 しかし、その危険を恐れていては、先に進みません。蛮勇が必要です。

 だから私は、上記各氏の勇気を讃え、彼らが今後も「日本のCRM」 を前進させられるよう、心から祈り、かつ励ましたい、と思います。

 そして同様に、各氏に続き、シンクタンク業界、コンピュータ業界、 そしてコンサル業界の皆さまが、立派な啓蒙活動ができるよう、何か手 助けでもしてやれたら、と思います。

。。。ということで本論は以上で終わり、以下、恒例の近況報告です。


[後記1] 日経CRM米国視察ツアーの申込みは「2月4日」です

 当ツアーの申込み期限は「2月4日」です。

CRMリーダーになりたい方は、ぜひ申し込んでください。申込み先は、 野村ツーリストの「石川さん」まで。

    ( mailto:aishikawa@ntb.co.jp , 03-3273-3901)


[後記2] 学ばざる者、食うべからず。知らざる者も、食うべからず

 とくにシンクタンク業界、コンピュータ業界、そしてコンサル業界の 皆さまには、当ツアーが必須と思います。なぜなら、

    「学ばざる者、食うべからず。知らざる者も、食うべからず」

これこそナレッジ・ワーカーらが服さねばならない「最強の倫理」であり、 それに反した場合には、「血なまぐさい処罰」も待っている。こんなのは、 何百年も前から、知識階級にとって、生まれたときから常識でした。

 おそらく当ツアーには、この3業界の皆さまにとって、

  • たとえ会社のお金が出なくても、こっそり自費で参加する意義

  • たとえ別件があっても、それを強制削除して参加する意義

要するに、

  • 手段を選ばす、大きな犠牲を払って、ムリヤリ参加する意義

  があると信じます。

 現に、この私も、そうでした。

 私は、昨年2月〜4月の2ヶ月間で、3回、米国のCRMコンファレ ンスに、自費で行ってきましたが、その「投資効果」を私は、今なお、 タップリと享受しています。

 ぜひ今回は、皆さまも当ツアーをご利用になり、ライバルを出し抜き、 周囲をガイドできるような人に、なっていただきたいと思います。

 本号[1]〜[8]から自明と思われますが、CRMのような「新テーマ」 では「予習」の有無で大差がつきます。

    (ちなみに「予習」とは、「授業の前」ではなく「人より前」にやる 行為一般をさし、リーダーになる唯一最短の道だ、と思います)

 CRMリーダーになりたい方々と、現地でご一緒できることを、私も、 心から楽しみにしています。今回も「現地で日本人はボク一人」では、 ちょっと私も寂しいです。(昨年は逆に、一人なのが喜びでしたが)


[後記3] 英語力が不安でも、読めればオッケー。ご安心を。(^^)

 なお今回、やや多くの方から「英語力が不安なんだけど」というお声 も頂戴しました。でも、「読む」能力があれば問題ありません。

  • 通常、コンファレンスでは「配布資料」があるから、これさえ 読めれば、英語が聞けなくても、ぜんぜん大丈夫。

    • どのみち専門用語が多いですしね。

    • かつ、その配付資料は、初日に全部もらえますので、2日目 以降の分は、ホテルで予習もできるんです。

  • さらに企業訪問では、通訳もつきます(たぶん配付資料も)
    http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n030.html#12 http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n030.html#13

 それでも「やっぱり私は不安なんだけど」という方は、ぜひ私まで、 ご一報ください。よい勉強方法を、(申し込み意志のある人に限って)、 お教えします。


[後記4]日経BP主催「ネット&コム」でKMを2時間半、講じます

 過去4年、ナレッジ・マネジメント講演は、何度も何度もやりました が、今回は特別です。

 日経BP社が寛大にも「方法論の解説に、2時間半さしあげます」と 言ってくれたので。。。

 そこで私も今回は、かなり従来の自説を拡張し、かつ詳細化すること にしました。ですから、やや「ナレッジ・マネジメント上級コース」。

 ぜひ、ご来場ください。


[後記5] 私と無料で話をされたい方は、この種の機会を活用ください

 またこの際、ついでに言っておきますが、私はコンサルタントですか ら、過去6年で8回の「浮き世の義理から断りにくかった例外」を除き、


「顧問先以外の方と無料で会うこと」は、ありません

「顧問先以外の方と無料で電話で話すこと」も、ありません

それらの行為は、

  • 倫理的には「イークォル・トリートメントの精神に違反」しており、

  • かつ実利的にも、経験上、私にとって「情報メリット皆無」です

したがって、全てが「1秒目から有料」です


無料になるのは、次の4ケースだけです。

  • お会いする相手が、公的機関、NPO、報道機関、教育機関、ごく親しい友人、真に尊敬している元上司、同業者のケース

  • お会いする場が、会食や、学会・講演会・ツアーのケース

  • お会いする用件が、私からの業務依頼や取材のケース

  • 私が出来心で「オッケー」と言ってしまったとき(が過去6年で8回はあったわけですが)


 私とコンタクトされたい方は、是非、こういう場を活用してください。 講演の前後なら、無料で、お話しさせていただけます

『ECスクエア通信』フッター

[最後に] ご一読ありがとうございました。本号はいかがでしたでしょうか?

当ニューズレターは、 国内きっての専門家が KM/CRM を、次の「カテゴリ体系」で 論ずるもの。関心に合いそうなトピックを、 適当にクリックしてみてください。

トピックス一覧(テーマ別目次):MyPRG_Called_EC2_Topics.html
(0) 入門
全体図, 定義 ( ナレッジ", KM, CRM), サマリー( KM, CRM )
効果実測例 ( KM, CRM), なぜ有効か( KM, CRM
(1) 戦略
今後にご期待ください。それまでは こちらを(11/07 改訂!)
(2) 知識プロセス & テクノロジー (3) ピープル & テクノロジー (4) 業務プロセス & テクノロジー
Marketing ( 3 事例で学ぶ 33 の法則, CFAR/CPFR),
Sales & Logistics ( PRM, JIT 設計販売, WebEDI)
Service
(5) プロジェクト (N) 番外編: 重要イベント

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