皆さん、こんにちは。初めての方、はじめまして。
発行人の太田です。(初めての方、はじめまして)
発行人の太田です。このところ激務で、当レターも、すっかり間隔が空い
てしまいましたが、皆さま、いかがお過ごしでしたでしょうか?
さて今回は、先月、米国で行われました、次の国際会議の報告です。
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サポート・サービス・コンファレンス&エキスポ
[1]米国では「総論KMから各論KMへ」
衆知のように米国では、一昨年から、ナレッジ・マネジメント(以下、
KM)という経営手法が盛んになりました。人々の「ナレッジ」を活用
すれば、企業の競争力も、大きく上がるからです。
そして本年後半、米国の産業界の関心は、急速に「総論のKMから、
各論のKMへ」と移ってきました。すなわち
・まずは「全社的」なKMの「必要性」を論ずる段階から、
・マーケティングや、サービス、新製品開発など「分野ごと」に
KMの「やり方」を論ずる段階へ
当然ですね。成果を生むのは「総論ではなく各論」ですし、それに「
マーケ用KM」と「エンジニアリング用KM」では、まったく目的も手
法も違ってきそうです。
[2] その「KM各論」の最右翼が「顧客サポート」
そして数ある「KM各論」の中で、いちばんホットなのが「顧客サポ
ート」の分野です。
これも当然ですね。「顧客サポート」は「問題解決」そのものですが、
この「問題解決」こそは、昔からナレッジ・ワーカーらの固有業務でし
た。(逆は必ずしも真ではないですが)
すでに本年3月、米国で行われた「インターネット・ワールド」の「
KMトラック」でも、各界のパネリストが、こう言ってました。
「KM分野の The Next Big Thing は顧客サポートだね」
「そう、HDI(ヘルプデスク・インスティテュート)がキーだ。
彼らのURLはここ(丸暗記しているんですね。すごい)」
[3] 「チュートリアル」は狙い目
ということで私も先月、顧客サポートのコンファレンスに出てきまし
た。これは予想の10倍くらい大盛況で、かつ内容的にも、たいへん大
収穫でした。
とくに上記HDIゆかりの講師がリードする「1日チュートリアル」
は出色でした。ご存知の方が多いと思いますが、この手のコンファレン
スは、だいたい次のような二部構成になっていて、要するに「深い話」
が聴ける「上級コース」は(2)なのです。
(1)普通のセッション(各コマ、1時間くらい)
・講師は、著名人や大物学者、大物コンサルタント
・「この分野の定説を、素早く知りたい」ときに便利
‾‾‾‾
(2)チュートリアル (各コマ、2時間〜1日)
・講師は、著名となる少し手前の、各分野の第一線で活躍中、
というか激しく競争中の中堅コンサルタントたち
・「成果に直結する方法論を、身につけたい」ときに便利
[4] チュートリアル「ナレッジ・ベースのサポート環境構築」演習
だから私も、今回、次のチュートリアルに、丸一日、出てきました。
「ナレッジ・ベースのサポート環境構築」
http://www.comdex.com/comdex/owa/session_home?v_session_id=4002
このセッションは「講義」ではなく「演習」形式でした。
・二人の講師が「呼び水」となるプレゼンテーションをして
→・「問題」を出し
→・それを、参加者が4グループに分かれて討議し、
→・グループ発表
→・最後に、講師による「講評」と「正解発表」
[5] おお! ここでもダベンポート氏の「KM4項図式」が
まず驚いたのが、上記の「問題」の出し方が、例の「ダベンポート流
KM図式」に沿っていたことです。この図式については、すでに昨年秋
から申しておりますが。。。
http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n009.html
http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n021.html#2
基本的に、次の4項からなります。
・People : スキルある社員、また彼らを吸着する制度・文化
・Process : 彼らがスキルを発掘・加工・配布するプロセス
・Technology: そのプロセスを助ける情報技術
・Knowledge : その結果、蓄積・再利用されるノウハウの宝庫
これをベースに、講師たちは、たとえば次のように出題しました。
「KM時代のコールセンターにおける、People とは?」
[6] その図式を受講者が「詳細展開」すると(People 班)
これに答えるため、参加者は4班に分かれ、討議し、その結果を発表
しました。私ども「People 班」は、上記「People Component」を、次
のように、中項目→小項目へと分解したのですが。。。
・People Component(この「大項目」を展開すると。。。)
・Roles (役職ではなく役割。むしろ「職種」に近い)
・SME: Subject Matter Expert
・Technical Writer
・Knowledge Creator
・Word of Mouth (口コミ宣伝係、という意味でしょう)
・OJT Trainer
・Responsibility
・Improved Training Environment
・Creating & Maintaining Knowledge
・Quallity Control
・Research
・IT Planning & Operation
・Metrics (だいたい「重点的な評価項目」という意味)
・First Call Resolution (一回目の電話相談で答が得られる確率)
・Workload (コールセンター回線&人員への「負荷」)
・Perhead Training Time
・Greater On phone Availability
・Employee Satisfaction
・Implementing People Change (時間切れで答が出せず)
いかがですか? なかなか「もっともらしい」でしょう(笑)。
だけど、この答は、ちょっと伝統的すぎて、落第だったんです。
[7] 講師の答は、徹頭徹尾「ナレッジなんとか」でした
・People Component(この「大項目」を展開すると。。。)
・Roles = Responsibility
・Chief Knowledge Officer
・Knowledge Engineer (最初にナレッジ・ベースを作る人)
・Knowledge User (Contributorも兼ねる)
・Knowledge Holder = SME (ここは合ってました)
・Knowledge Master (マスター・メンテをやる人)
・Metrics = Implementing People Change
・the Number of Knowledge Contributed
・the Number of Knowledge Used
・the Number of Calls Using Knowledge-bases
・the Number of Applications of Knowledge Management
いかがでしょうか? 上記[6]の答えの方が、何となく専門的な感じ
ですが、それもそのはず、このセッションの参加者は、平素、コールセ
ンターをマネージしている「現職の」ミドル管理者なんです。
つまり[6]のような要素展開は、KM「以前」の「伝統図式」なんですね。
これを講師は析出し、かつ壊したかったわけです。なかなか啓発的な
セッションでした。(おかげでグッタリ疲れました)。
。。。ということで本論は以上で終わり、以下、恒例の後記です。
[後記1](10/24/98) KMリンク集の「顧客サポート」部分を大増強
私は、世のKM実務家、KM研究者の皆さまに参考にしていただこう
と、「KMリンク集」なるものを作っており、おかげさまで、これは公
表後50日間で2万超のアクセスをいただくなど、そこそこ好評なんで
すが、せっかくですので昨夜、次の部分を、大増強しました。
・[3.3] 顧客サポート (KM/CS)
http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#3.3
今回はここに32個の文書、25個の事例を加え、いささか厚顔にも、
「コールセンター、15個の成功鉄則」
と定式化しました。すでに一部の専門家の皆さまから、貴重なご意見も
いただいておりますが(どうも有り難うございます)、顧客サポートに
ご興味のある皆さまは、ぜひご覧になってください。
[後記2] (12/03/98) 日本ナレッジ・マネジメント学会で話をします
ついに日本にも「ナレッジ・マネジメント学会」ができ、その最初の
総会が、9月21日に開かれ、私も12月3日の研究会では、話をいたします。
http://www02.so-net.ne.jp/‾kmsj/kenkyu4.htm
当日は、別途、米国KM視察のご報告もあります(ドラッカー・セミ
ナーとAPQC国際大会が柱)。ご興味のある方は、ぜひ当学会に加入
いたしましょう。その方法は、ここにあります。
http://www02.so-net.ne.jp/‾kmsj/index.htm
[後記3](9/17/98) KBS國領先生のご動静×2件
さて上記の日本KM学会に入るとき、私の推薦人になってくださった、
慶応ビジネス・スクールの國領二郎先生は、昔も今も、各所でたいへん
なご活躍なのですが、ここでは、私が関係する部分で、かつ公表可能な
話に絞り、お伝えします。
(1) IBMの「e-business」広報サイトにご寄稿
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「インターネット時代のビジネス・モデル」
http://japan.infoseek.com/EBZ?pg=ebz_report.html
このサイトは本当は「9月末」に消滅したのですが、このたび、先生
のご人徳と、インフォシーク殿のご厚意により、復活しました。(とい
いつつ99年3月現在、さすがにもう再消滅しています)
そこで当サイトでリレー連載されていた、次の方々のご寄稿も、併せ
て復活しました。有り難いことです。
・日経の坪田さん (全体論+ワン・トゥ・ワン)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0512.html
・マッキンゼーの南場さん (電子コミュニティ)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0602.html
・IBMの岡本さん (EC/EDI)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0623.html
・NTTナビの香取さん (Competitive Intelligence)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0717.html
・拙くも私 (ナレッジ・マネジメント)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0825.html
・北陸先端大の寺本義也先生(デジタル時代のコーポレート
ガバナンス)
http://www.infoseek.co.jp/EBZ?pg=ebz_report0916.html
(2) 日本のインターネットを安くするための運動を開始
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米国では月額20ドルで「使い放題」のインターネットが日本では、
月額4万円も「取られ放題」。これじゃ、まずいですよね。
というわけで先週、國領先生は、ご友人とともに、
「みんなが使えるインターネット」をめざすユーザの会
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/kb3/jkokuryo/
を発足され、「月額1万円以下で、64Kbpsで使い放題に」とご提案を
お始めになりました。さっそく不肖・私も「応援団」に入りました。
よろしければ皆さまも、ぜひ上記サイトを訪れ、ご賛同の署名なども
なさってください。このままでは、非常にまずいです。
[後記4] (9〜10/98) ジャストシステム「ConceptBase」が受賞×2件
昨年夏から私が応援している、ジャストシステムの
自然言語対応の類似検索ソフト、ConceptBase
http://www.justsystem.co.jp/cb/
http://www.zdnet.co.jp/pcweek/advertorial/cbs/index.html
が、今秋、次の賞をもらいました。
・日経パソコンの「エディターズ・チョイス」
http://wpc98.nikkeibp.co.jp/midokoro/f_p2.html
・ソフトウエア情報センターの「プロダクト・オブ・ザ・イヤー」
http://www.softic.or.jp/spoty/index.html#jisseki
偶然、両賞とも、IBM社の「音声認識ソフト、ViaVoice」と同時受
賞でしたが、「自然言語対応」で「人間の思考と密着している」点が共
通ですね。
今後も、両ソフト間の連携が深まれば、ハワード・ラインゴールドが
夢見たように、コンピュータが「思考のための道具」にどんどんなって
いくのではないでしょうか。
[後記5] (9/29/98) EDI推進協議会の委員になりました
私は9月29日、
EDI推進協議会
http://www.ecom.or.jp/jedic/index.htm
の普及・啓蒙部会の委員になりました。私はまだ30代ですから、「や
や早いかな」とも思いましたが、「ま、いいか。頑張ろう」と考え、元
気よく、お引き受けすることにしました。
当協議会は、7年ほど前、我が国のEDIの(1)標準化、(2)国際化、
(3)普及・啓蒙のために作られました。うち(2)のために「国際部会」が
あり、(3)のために「普及・啓蒙部会」があり、そこに私が入ることに
なった、というわけです。
この普及・啓蒙部会で行っている活動のうち、ひとつは産業界向けセ
ミナーですが、それについては次節(2)(6)の通りです。
[後記6] 講演予定(10/28,10/30,12/3,12/4,12/9)
(1) 10/28、青山テピア
主催:ビーコン インフォメーション テクノロジー社
http://www.beacon-it.co.jp/b98forum/
演題「データウェアハウス+ ConceptBaseで実現するナレッジ・
マネジメント」(B-9)
・当日、会場での申込みも可能と思います。ご都合つく方は、
ぜひ「青山テピア」へおいでくださいませ!
(2) 10/30、日経ホール
主催:JIPDEC/CII、日本経済新聞社
http://www.jipdec.or.jp/cii/jedic/news_let/n38/koen3.htm
演題「ナレッジマネジメントと融合を深める電子商取引の新展開」
・産業情報化=KM+EC、という枠組みの下、5つの事例か
ら「複眼戦略」を実践的に講述
(3) 11/25 甲府市、アイメッセ
主催:山梨21世紀産業開発機構
演題「インターネットと ウエッブEDIが開く 中小企業
ロジスティクスの 情報化」
(4) 12/03、東京国際フォーラムG棟
主催: 日本能率協会
http://www.jma.or.jp/SEMINAR/tokyo/edms/
http://www.jma.or.jp/SEMINAR/tokyo/edms/src/program.htm
演題「ナレッジ・マネジメントで変わる企業の情報電子化の役割」
(5) 12/03、新宿区揚場町2−1軽子坂MNビル 1階D会議室
主催:日本ナレッジ・マネジメント学会
http://www02.so-net.ne.jp/‾kmsj/kenkyu4.htm
演題「Davenport流KM図式における次世代情報技術」
(6) 12/04、機械振興会館(東京都港区芝公園3-5-8)地下2階ホール
主催:EDI推進協議会
http://www.jipdec.or.jp/cii/jedic/cii/sympo98.htm
演題「EDI のインターネット化と Web EDI」
(7) 12/09、赤坂プリンス
主催:マニュジスティクス・ジャパン
http://www.bbt757.co.jp/program/bbt99_scm/bbt99_SCM(1-9).htm
演題「製販戦略提携の新次元:CFAR」
(8) 12/10、新高輪プリンス
主催:エプソン
http://www.i-love-epson.co.jp/go/event/ebsf/forum.htm
演題「ナレッジマネジメントの新展開」
(9) 12/15、経団連会館
主催:日経新聞社
http://telecom21.nikkeidb.or.jp/t21seminar/discuss1.html
演題「21世紀に勝ち残る情報戦略」(座談会)
(10) 12/22、東急エージェンシー東京本社・会議室
後援:NEC
http://www.ntre.ne.jp/backnumber/keyman0.html#06
演題「BPRを試みた企業に必須のナレッジ・マネジメントとは」
(『CALSの世界』著者・末松千尋氏との対談)
上記のうち、
・(1)(2)については、ご案内が直前になり、たいへん恐縮です。
・(2)(6)は、上記のEDI推進協議会の関連。入りたての委員に、続
けざまに意見発表の機会を与えてくださり、先輩諸氏のお心使いに、
感謝いたします。