.
Nov.10, NEC サイトで論説発表         
WWW 全域を 当サイト内を         
. Home プロファイル ニューズレター
. KM/CRM Servive KM/CRM Tools Legal
皆さん、こんにちは。初めての方、はじめまして。

 発行人の太田です。

 週末は、いかがお過ごしでしたか? 私は先週、サンフランシスコで

   顧客サポート関連のコンファレンス

に出た後、昨日、帰国したところです。当コンファレンスも素晴らしい
内でしたので、それはそれで後日、お伝えいたします。

 しかし、それはそれとして、本号では、6月に行ってきた

  DCI主催ナレッジ・マネジメント・コンファレンス(於ボストン)
    http://www.dci.com/brochure/kmcbos/

をとりあげます。さいわい当コンファレンスは当分野で最も権威あるも
のとされておりますので、本号以降、数号に渡りご報告いたします。

 弊レターでも何度か申しましたように、

  「産業情報化の2本柱は、Eコマースとナレッジ・マネジメント」
    http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n019.html#2

ですが、その「2本柱」の片方にあたる分野で、いちばん権威あるコン
ファレンスの、その基調講演は、誰が行ったのでしょうか。


[1]ダベンポート博士が当分野で随一な「3つの理由」

 テキサス大学経営大学院教授のトマス・ダベンポート博士でした。

 やっぱりね、と思われた方も多いと思われますが、同博士は、ナレッ
ジ・マネジメント分野で「世界一」の論客である、言われています。そ
の理由は、私の見るところ、3つあります。

 第一に、同博士がアーンスト&ヤング時代に行った、膨大な事例研究。
それに対抗できる人は、私の知る限り、この世にいません。

 第二に、多くの著作群。すでに同博士は3年前から、皆さまと縁深い、
米『CIO』誌に、10本近くKMの記事を寄せておられますが、

    http://www.cio.com/forums/knowledge/our_articles.html

 その内容を集大成し、昨年末、ハーバードビジネス・スクール出版局
から "Working Knowledge" を出されました。

 本書は、まず内容の良さから多くの読者をとらえ、

  ・上記の事例研究の成果が要領よくまとまっている
  ・その事例群から普遍的で実践的な「フレームワーク」「成功鉄則」
   の抽出に成功している

こうして「みんなが読んでいるから、僕も読んどかないと、話が通じな
いよね」という友連れ効果から、めきめき人気も出て。。。

  ・アマゾン・コム売上ランキングでも上位にリストされ、
   ・上記米『CIO』誌でも長大な書評が出て。。。
      

今日では、すっかり当分野の「基本書」となりました。

 第三に、啓蒙活動。あちこちのコンファレンスで「招待講師」として
出講しておられますが、さらに当コンファレンスでは、

  ・同博士は「企画運営委員長 Conference Chair」を務め、

  ・同博士ゆかりの論客を多数、動員して、講師を依頼し、

  ・すべての講演を、同博士の「KMフレームワーク」に沿って分類
   しておられました。すごいですね。

 では、その「KMフレームワーク」とは何でしょうか。


[2] ダベンポート博士の「KMフレームワーク」は「3項から5項へ

 その答は、時期によって違います。

  ・97年秋は「People, Process, Technology」の「KM3項図式」
  ・98年夏は、後述の「KM5項図式」
 
 私は4年前、同博士の前著『プロセス・イノベーション』の邦訳(日
経BP)に深くコミットしたことから、同博士のご動向は時系列で見て
おりますが、昨年秋、ロンドンでお聞きした同博士のKMフレームワー
クは、次のうち(1)(2)(3)の「3項図式」でした。

  (97秋) ダベンポート博士の「KM3項図式」

  (1) People    : スキルある社員、また彼らを吸着する制度・文化
  (2) Process   : 彼らがスキルを発掘・加工・配布するプロセス
  (3) Technology: そのプロセスを助ける情報技術
  (4) Content   : その結果、蓄積・再利用されるノウハウの宝庫

 しかし、すでに当時、博士がチャート上で図式化していたのは(1)(2)
(3)でしたが、その実、最大の説明時間は、(4)に当てられていました。
ですから弊紙『ECスクエア通信』では当時(No.8)から、

    http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n008.html#1
    http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n008.html#6

(1)(2)(3)に(4)を加えた「4項図式」を提示。

 そして今回(98年6月)、博士は自らの「3項図式」を「5項図式」
に拡張。(1)が(1A)と(1B)に分かれたのは、単なる「整理の都合」です
が、やはり陽表的に(4)を加えたのは、大きな変更です。
     
  (98夏) ダベンポート博士の「KM5項図式」

  (1A) People   : スキルある社員、
  (1B) Culture&Org: 彼らを吸着する制度・文化
  (2)  Process   : 彼らがスキルを発掘・加工・配布するプロセス
  (3)  Technology: そのプロセスを助ける情報技術
  (4)  Knowledge : その結果、蓄積・再利用されるノウハウの宝庫

 
 海外の専門家の間で有名なのは、目下、旧「3項図式」のようで、今
も各所で目にしますが、今後は新「5項図式」が有名になりそうです。


[3] この手の図式は「クイック・チェック=足切り」に使えて便利です

 ところで、本便をお読みのCIOの皆さま。

 この手のフレームワークは、そもそも「何のため」なんでしょうか?
大きな会社で役員補佐などを務めた、私の拙い経験から申しますと、答
は、次の2点に尽きます。

  ・クイック・チェック=足切りのため

    ・将来、行動計画に抜けが出てこないかを、大項目レベルで予
     見するには、提案者の「フレームワーク」をチェックするの
     が早道です。ここをチェックすれば、提案「書」の出来ばえ
     もさることながら、提案「者」の頭の中身をチェックする一
     助となる。ここが実に重要だと思います。

  ・クイック・プランニングのため

    ・そこそこ信頼できそうなフレームワークなら、それをグルッ
     と時系列展開して「ロードマップ」にしたって、実用上、さ
     して問題ありません。

 とくに日常的に役立つのは、「クイック・チェック=足切り」の時だ
と思います。CIOの皆さまのお手元には、毎日、専門的な提案がどっ
さり来るわけですから、正直いって、それらを「すべて熟読」なんかし
てたら、たまりませんよね。

 そんなとき、この手のフレームワークは、とても便利。とくにKM分
野では、ダベンポート博士の3項図式や5項図式は、多くの実務家が常
用してますから、信頼できます。お手元に来たKM提案には、どんな「
骨子」が描かれてますか?

  ・上記の3項図式(に似ている)なら 

     → 普通。その提案は、そこそこ読む価値があります。

  ・上記の5項図式(に似ている)なら 

     → 有望。その提案は、かなり読む価値があります。

  ・それに類する図式が「1分以内に見つからない」なら

     → 断固として「再提出」を求めるべきです。その提案は

        ・まず形式面では「短時間で役員がチェックできない」
         という点で、「提案の体」をなしてませんし、

        ・中身的にも「信頼できるロードマップが欠けている」
         可能性があります。だとすれば、ちょっと危険です。


[4] ダベンポート博士の「データ、情報、ナレッジ」論(いまいち)

 というわけで、たいへん偉大なダベンポート博士ですが、神格化する
のは望ましくありません。どんな人にも弱点はあるからです。たとえば

  「データと情報はどう違うか」
  「情報とナレッジはどう違うか」

といった論点になると、たいていの人は

  「情報とは、データにコンテクストを加えたものである」

なんて「神義論」を始めがちですが、この論点に限れば、残念ながら同
博士も、その傾向を免れておられません。


[5] ダベンポート博士の「KM役柄構成」論への強力な反論

 また同博士の「KM役柄構成論」には、かなり強力な反論も出ました。
というのも同氏は、次の論文で

     http://www.cio.com/archive/040196_davenport.html

KMを実現するには、次の3つの役割が必要である、とした上で。。。

  (1) CKO: チーフ・ナレッジ・オフィサー
  (2) CLO: チーフ・ラーニング・オフィサー
  (3) 各所のナレッジを発掘・選択・編集・配信する専門家

うち(3)について、次のように言われましたわけですが。。。
  
  「こういう人たちを育成する機関は、なかなかない。強いて言えば、
   ジャーナリスト専門学校かもしれない」

この部分に対し、強烈な反論が出てしまいました。

  ・Rebecca Barclay "Been there. Done that"
      http://www.ktic.com/topic6/12_DAV.HTM

 その主旨は次の通り。私は「なるほど!」と思いましたが、皆さまは、
どうお感じでしょうか。

  ・「各所のナレッジを発掘・選択・編集・配信する専門家」は、と
   っくに存在しており、何年も仕事をしている。

    ・テクニカル・コミュニケーションの専門家
    ・技術教育の専門家(テキスト執筆者)
    ・システム分析や業務分析の専門家

  ・彼らは、本社の中枢から離れ、草の根レベルで活動しているから、
   ビジネス書には登場しないし、経営コンサルタントとも交流がな
   いから、ダベンポートの視圏に入らなかっただけだ。

 というわけでダベンポート博士は、紛れもなく当分野随一の論客であ
り、そのフレームワークは、「クイックチェック」には便利です[3]。

 ただし、そのフレームワークにしても普段に進化していることから分
かるように「確固不動の真理」ではありません[2]。また論点によって
は、同博士の所論にも弱点はありますし[4]、その役柄構成論には有力
な批判も提示されました[5]。

 私のポジションとしては、同博士の貢献については、これを高く評価
し、使えるところは喜んで使えば良いと思いますが、その弱点には注意
し(誰だって弱点はあります)、今後、同博士がどう自説を発展させる
かを引き続き見守っていきたい、と思います。
 

。。。ということで本論は以上で終わり、以下、恒例の近況です。
 
 


[後記1](9/17/98) IBM「e-business」KM講演申込方法が【変更】

 前号でIBM「e-business」総合フェアで「二つのKM講演がある」
とお伝えしましたが、そのうち(1)の「申込み方法」に大きな【変更】
がございます。

  (1) KMを実現する次世代情報技術(デモ+事例+将来動向)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ・9月17日(木曜) 15時〜16時半
  ・幕張プリンスホテル「マリーン」(4F)

  (2) 多国籍医薬品会社における知識共有の仕組み作り
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ・9月18日(金) 13時〜14時

このうち(1)の申込み方法につちて、前便では、次のように申しました
が。。。

>  ・申し込み:不要です。当日、やや早めに会場へお越しを

その後、かなり希望者が増えてしまったため、「立ち見」を防ぐべく(
完全には防げませんが)、ここが次のように変わりました。

  ・申し込み: ジャストシステム・荒川課長宛に次のフォームを
         メールで送る
                      mailto:Osamu_Arakawa@justsystem.co.jp

お手数おかけしますが、よろしくお願い申しあげます。
 

/******** フォームここから(コピー&ペーストでお願いします)****/

■出席者確認表 ジャストシステム マーケティング室
■e-mail Osamu_Arakawa@justsystem.co.jp

*ご出席いただける方は下記に必要事項をご記入の上、
9月16日(水)16:00までにメールにてご返信下さい。

 IBM総合フェアでの「ConceptBase Searchテクノロジーとナレッジ
 マネジメント」ワークショップに出席します。

 ・貴社名

 ・部署名

 ・ご連絡先 
    ・tel
    ・e-mail

 ・ご出席者御芳名(役職名も併記してください)

/******** フォームここまで ***********************************/

 申込み方法以外のことは、次の通りで、とくに変更はありません。

    http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/BACK/n020.html#K1
 


[後記2] (9/11/98) 各論版「KMリンク集」がなかなか好評。 感謝

 

 さて、弊紙『ECスクエア通信』前号でお伝えした、

  事例満載! 各論版「ナレッジ・マネジメント実戦リンク集」
  http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html

ですが、公開後、かなりのアクセスをいただきました。ご来訪くださっ
た皆さま、まことに有り難うございました。

 ちなみに現在、数字の推移は次の通りで、普段の2倍以上アクセスを
いただいております。

  ・公開後10日間で、4,450件
  ・公開後12日間で、5,100件

 そこそこの件数に、正直、ホッとしておりますが、今後も増強してま
いりますので、これからもよろしくお願いいたします。


[後記3](9/05/98) 各論版「KMリンク集」に6エントリー追加!

 ということで、9月1日に公開してから、9月5日まで、次の増補を
当リンク集に加えました。未見の方は、ぜひご一読くださいませ。

  ・慶応経営大学院(KBS)の國領二郎先生の「顧客間インタラクシ
   ョン事例」などを次の項に追加

    ・[3.3.1] なぜKM/CSが業績を左右するか
          http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#3.3.1

    ・[3.3.5] 成功鉄則(4): 電子会議システムとその事例
          http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#3.3.5

  ・日産の事例と、資生堂の事例を、次の項に追加

    ・[3.4.4] グルイン&アンケートの電子化とその事例
          http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#3.4.4

  ・アーンスト&ヤングが出した有名なKMレポートを次の部に追加

    ・[ 2] KM事例レポート(複数事例や全体傾向を概観したもの)
          http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#2

  ・全体へのガイドとして「当リンク集の使い方」の項を追加

         http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#0


[後記4] (9/13/98) カストマー・サービス・コンファレンス訪問

 前号でもお伝えしましたが、今回のKMリンク集改訂の最大の目玉は、
  
  「各論」レベルの60件の事例を「6大分野」毎に構成
     http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/link/km2.html#3

したことであり、皆さまには、下記の「各論」を、ぜひご一瞥いただき
たいと思いますが。。。

  [3.1] 索敵活動      (KM/CI)
  [3.2] 顧客関係マネジメント(KM/CRM)
  [3.3] 顧客サポート    (KM/CS)
  [3.4] 定性的市場調査   (KM/QMR)
  [3.5] 個客マネジメント  (KM/KDD)
  [3.6] 新製品開発     (KM/FFE)

このうち[3.3]に該当する、

  サポート・サービス・エキスポ

に先週、行ってきました。これは「各論」レベルのKMコンファレンス
ですね。実に興味深い内容でした。これも10月になったら、弊紙で紹
介してまいりますので、ぜひ楽しみになさってください。

『ECスクエア通信』フッター

[最後に] ご一読ありがとうございました。本号はいかがでしたでしょうか?

当ニューズレターは、 国内きっての専門家が KM/CRM を、次の「カテゴリ体系」で 論ずるもの。関心に合いそうなトピックを、 適当にクリックしてみてください。

トピックス一覧(テーマ別目次):MyPRG_Called_EC2_Topics.html
(0) 入門
全体図, 定義 ( ナレッジ", KM, CRM), サマリー( KM, CRM )
効果実測例 ( KM, CRM), なぜ有効か( KM, CRM
(1) 戦略
今後にご期待ください。それまでは こちらを(11/07 改訂!)
(2) 知識プロセス & テクノロジー (3) ピープル & テクノロジー (4) 業務プロセス & テクノロジー
Marketing ( 3 事例で学ぶ 33 の法則, CFAR/CPFR),
Sales & Logistics ( PRM, JIT 設計販売, WebEDI)
Service
(5) プロジェクト (N) 番外編: 重要イベント

次回から自動受信されたい方は: 下記にアドレスを半角で(無料。月0〜3回)

MyPRG_Called_EC2_Subscribe.html
  • 「まぐまぐ」ユーザーの皆さま
  • 「PubZine」ユーザーの皆さま
  • 上記以外の皆さま、ご不明な皆さま、または 「めろんぱん」ユーザーの皆さま
  • サイト・フッター

    Shuichi Ohta, 太田秀一 ************************************* /

    EC/KM Consultant
    http://www.cio-cyber.com/pj/pf/index.html#R
    http://www.nikkei.co.jp/digitalcore/prof.html#s.ohta

    連絡先と連絡方法は、こちら
    **********************************************************/


    メニュー記述部