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皆さん、こんにちは。初めての方、はじめまして。
発行人の太田です。3月も後半に入りましたが、皆さま、いかがお過ごしで しょうか。 さて当レターでは、前号より3回連続で「ウエッブEDI」を論じており ますが、この2週間で、読者数も、200名ほど増えました。
あらためて本件への世の関心を実感しますね。実は米国でも、EDI
専門家が集うメーリング・リスト[EDI-L]では、このウエッブEDIが、
先週から今週にかけて、ホットな話題でした。世界と同期しているみた
いで、嬉しいですね。
[お知らせ] 『流通設計』の無料試読キャンペーン、第2弾! というわけで前号から始めたこの「ウエッブEDI」特集。 これは『流通設計』誌に連載中の拙稿「米国EC/EDI最新事情」 から、大幅に流用しておりますが、それにちなみ、のべ500人の希望 者の皆さまに、『同誌』バックナンバー(定価2,000円)を、無料! で進呈するキャンペーンも、前号から始めています。 幸いご好評をいただき、前回は、約60名の方々に応募いただきまし た。今回は、その第2弾。ひきつづきご協力いただいている『同誌』関 連の皆さまに、厚く御礼申しあげます。 ちなみに『同誌』は、
未購読の皆さまは、この機会に、ぜひご一読くださいませ。 お申し込みいただける方は、次の2条件を満たした方々です。
なお『同誌』編集部の岡山宏之さんによれば 「サンプル郵送の際に『購読のご案内』も同封させていただきま すが、シツコイ勧誘などで、皆さまにご迷惑をおかけするよう なマネは絶対にいたしません」 ということですから、皆さま、ふるってご応募くださいませ。今回も、私の独断で 募集数=先着100名さま、といたします。 申し込み要領は、次の通りです。
[1] 復習(1) ロジスティクスを支配するのは情報である では前号の復習から始めましょう。 まず、100年前から不変の基本は、次の通りなんですが。。。
ここ数年、米国では状況が変わってきました。「Order Today! Wear it Tomorrow!(翌日配送)」を唱え、優れたロジスティクスを武器に、需 要を「喚起」できる業者が増えてきたからです。 日本の通販業界では「納期=3週間」なのに、米国では「=1日」。 この「20倍」の格差は、なぜ生まれたんでしょうか。いろいろ原因は あるようですが、重要なのは「情報化ギャップ」です。 何故か。情報がなければロジスティクスは動かないからです。「どこ に・何を・何個・誰が・いつまでに」届けるかということが分からなけ れば、自動化倉庫や自動搬送車も、持ち腐れ。
要は、情報フローがモノのフローを支配しているわけで、ならば当然、
それは「電子化」しましょう、その電子情報は、異なる会社の間でも流
しましょう、それには書式を統一しましょう、ということで、過去25
年、人々は営々とEDIを「使え、使え」と言ってきました。
[2] 復習(2) しかし従来型EDIは、長短ともに大きかった たしかに、このEDI、標準化された電子書式で、異企業間の情報の やりとりを自動化するわけですから、メリットは大きいはずでした。 発注側が画面に入れた情報が、ネット経由、仕入先のコンピュータに、 スポンと入りますから、「転記」という「二度手間」がなくなります。 EDI以前は、こんなことをやっていたわけですが。。。
面倒ですね。この「転記」のところが二重手間でした。 従って本来ならば、EDIのおかげで、この「転記」がなくなる。だから。。。
という一連のメリットが出てくる(はずでした)。 ところが、このメリットにもかかわらず、また過去25年間の普及の 努力にもかかわらず、EDIの普及率は、たったの「2%弱」(96年米 国の数字)。要するに、メリットの裏に、大きなデメリットがあったの です。いわく
[3] 復習(3) ところがここでインターネットが登場し、状況一変 ところがここで、インターネットが登場し、次の新型EDIが登場し ました。
とくに重要なのが、ウエッブEDI。なぜならこれで、インターネッ ト通販で「お買い物」をする消費者同様、
でオンライン発注ができてしまうからです。 つまり「小難しいEDI規約」なんか知らなくても「空欄を埋めれる人」 なら誰でも使えるからです。 現にクライスラーでは約1年前、GEISの「トレードウエッブ」と いうウエッブEDI(&網)を使って、数千社との間接材取引を、一気 にEDI化させました。
もはやウエッブEDIは、机上の空論ではなく、現実ですね。皆さま
の会社でも、ウエッブEDIの提案や提案が、昨年夏頃から本格化して
いるはずです。
[4]デビッド・リーチ氏の「5段階図式」 では企業の採るべき「行動」は何か。中小企業にも使えるウエッブE DIが出てきたのはいいとして、それを使う「前」と「後」に採るべき 行動は何か。それを考えるには、デビッド・リーチ氏の提示した、5段 階図式が参考になります
同氏は、米国3位のEDIソフトメーカー兼VAN事業者であるハー
ビンジャー社の経営最高責任者(CEO)ですが、この会社、たいへん
多くの会社でウエッブEDIを実際に導入・運営しているだけに、この
図式も、けっこう信用できます。
[5] CSF(34) インターネットは「作る前に使え」 そのカンドコロを現時点で一言でいうなら「作る前に使え」となるでしょう。 つまり段階(1)では「EDIをどうこう論ずる前に、まずネットサーフ ィンくらいはやりましょう」ということです。 もう今日、どんな零細企業でも、ブラウザ付きのパソコンくらいは、 ありますね。これで全員、ホームページを「見る」動作に、まず慣れま しょう、また電子メールを送受する動作にも慣れましょう、と。これが 段階(1)です。 カンタンですね。だけど、ここで健全な幼児体験?を充分に積んでお かないと、次の段階からの発育に、支障をきたします。たとえば
ですから、まずはインターネットを使ってみる。これが大切です。実際に、 これだけで投資額の割にメリットは大きいはず。
とくに「競合分析 Competitive Intelligence」については、昨今、 海外の学会でも、大きな話題になっていますね(そのうち当レターでも特集 しますのでお楽しみに)。たいへん重要なテーマです。 また、電子メールが使えれば、
[6] CSF(35) ウエッブEDIも「作る前に使え」 そして次に第(2)段階。 いよいよホームページを出すことになる。最初は簡単なもので、充分 です。まず会社案内を、そのまま載せてみましょう。また、月々の出来 事(新製品とか、中間決算とか)を新着情報として掲示してみましょう。 これで100点満点のうち20点くらいは、いけるはずです(注) 注)もっと上を行きたい方は、次のページなども、ご覧ください。 これだけでも、取引先発見のきっかけくらいにはなります。きっかけ ができれば、あとは電子メールでも訪問でも、ホームページ以外の手段 で商談を続ければいいですね。そうして商談成立となれば、実際に受発 注が発生するわけですから…、 ここで段階(3)。ウエッブEDIを「使う」段階になります。 ただしここでも、上記の「作る前に使え」が鉄則です。つまり大手の 取引先が作ってくれたホームページを読みにいく、そこで注文を入れた り、見積を出したりする。 他人のフンドシならぬ、他人のウエッブでやれることは、トコトンま でやり尽くしましょう。 そもそもウエッブEDI用のホームページは、使うのは、とても簡単 ですが、作るのは、たいへん難しいです。上記の第(2)段階で作った普 通のホームページに比べますと、100倍くらい難しい、とこう思って いただければいいかと思います。
やや一般化しますと、コンピュータの世界には、もう15年くらい前
から「使って天国、作って地獄」という原則がありますが、インターネ
ットが来ようが、ウエッブEDIが来ようが、その原則は、まったく変
わらない、ということです
[7] ホームページのリアルタイム化+ウエッブEDI実装 第(4)段階では、自社のホームページを「動的」にします。 上記第(2)段階のホームページは「静的」でした。どんなお客さんが 見に来ても、お客さんの要望が変わっても、出す内容に、変化はありま せんでした。 しかし、この「静的」ホームページでは、告知活動には使えても、発 注活動には、使えません。本来ならば、ホームページに製品カタログを わーっと出すだけでなく、そこから欲しい商品を、来訪者に選んでもら いたいですね。選んでもらったら、その商品の、最新の価格や、最新の 在庫状況を、見てもらいたいですね。そして見積結果や納期見通しも、 見てもらいたいですね。 これらの「見積金額」「納期見通し」は、お客さんがどんな商品を選 んだかで変わってくるし、その日の在庫状況によっても変動します。こ うした「変動情報」をも提供するのが「動的」ホームページ。いままで の「静的」ホームページとは違います。はるかに役に立つ。 そして第(5)段階。ここでウエッブEDIを、自ら構築します。 第(3)段階ではウエッブEDIを「使う側」に徹しましたが、第(4)段 階で技術ノウハウを積めば、ここでウエッブEDIを「提供する側」に なれます。 要望に応じて見積計算をするだけでなく、本当に注文も受け付け、受 注管理システムに渡す。その配送スケジュールをお客さんが知りたいと 思えば、その情報も提供する。品物が届いたら、電子請求書をEDIで 出す。支払いも電子決済で受ける。
これら一連の動作を、みなインターネットでやってしまう。これが世
に言う「エレクトロニック・コマース」ですね。
[8] 米国石油業界でのウエッブEDI活用事例: 第(3)段階 では、この5段階図式でいうと、米国の産業界はいま、どこまで来て いるのか。97年春(ですから、もう1年も前の話ですが)、DISA コンファレンスの会場で、講演者のリーチ氏が会場に問いかけると、す べての来場者が第(2)段階まで来ていることが判明しました。おそらく 皆さまの会社も、きっとそうでしょう。 では第(3)段階以降はどうか。ここで米国の石油業界団体API(Ame rican Petroleum Institute)のEDIマネージャー、ケンドラ・マー チン氏が登壇し(同氏はX12委員会の議長も兼務)、同業界での事例を 話してくれました。 まず業界団体が出しているCIMISホームページ。これは右記第(3) 段階に相当します。 同ホームページを元売各社の担当者が読みにいきます。油田施設用の 建設資材のコード・仕様を、手元のブラウザで読んで、発注する。つま りウエッブEDIです。前号ででウエッブEDIは「零細企業向け」と 書きましたが、べつに大企業が使っても、いいわけです。 ちなみに背景を補足しておきますと、それまで各社の悩みは、油田施 設の建設現場に正しい資材が届かないこと、でした。資材調達チェーン のどこかで誤解が生ずると、おかしな資材がそのまま現場まで来てしま う。そのエラー確率は4%超で、これによる手戻り・手待ちのコストは、 消費者に転化されていました。 そこでAPIのEDI部会であるPIDXは (Petroleum Industry D ata Exchange)、建設業界団体との協力下、資材のコード・仕様の表記 を標準化するとともに、CIMISデータセンターを設立(Common Ind ustry Material Identification Standards)、それら資材のデータベ ースを作ったわけですね。
そして、しばらくの後、このデータベースは、ブラウザから見れるよ
うになったのです。97年4月現在、同データベースに載っているのは、
約50品種・5万品目とのことでしたが、2年以内に100万品目、必
要資材の8割をカバーするつもりだ、とのことでした。
[9] 米スノコ石油社でのウエッブEDI活用事例: 第(4)段階 次にスノコ石油の事例。これは第(4)段階です。自社で立ち上げたホ ームページを、傘下のディーラーに見てもらうもの。ただし「見てもら う」だけで、発注を入れるところまではいってません。だから(5)では なく(4)ですね。 それまで同社の悩みは、無数のディーラーに自社の製品情報を、いち いち郵送するのがタイヘンだ、というものでした。だから同社は、自社 のホームページに、それら製品情報を載せ、ディーラー各社が、が自ら 読めるようにしたわけです。 以後、製品情報だけでなく、資材安全データシート(MSDS)、ス ノコ社の在庫計画・販促計画なども載せるようになりました。これらは 各ディーラーの日常業務にとって、とても重要ですね。しかも「在庫情 報」は、常に変動します。日によって変わってくる「動的」な情報です。
まぁ、このへんは日本でも、業界によっては普通になりました。私も
数社で「今週の即納可能機種はコレ」なんていう画面を、見せてもらい
ました。みな特約店向けにハイテク企業が見せているエクストラネット
の画面です。
[10] ウエッブEDIは「B to D」「HQ to B」「B to S」に向く? ところで、この業界には、世界を
に「2」分して物事を論じる人をよく見かけますが、むしろこれらスノ コ社やハイテク企業が示しているのは
のパターンですね。これは通常の B to B とは大いに異なるはずで、む しろ銀行やスーパーの社内の本支店関係
と似ているのではないか、と思います。 また 前号で言及したクライスラー7の場合は、相手が間接材の仕入先ですから
ですね。これはこれで違ったパターンになるでしょう。 というわけで、いろいろ議論は尽きませんが(ご意見は個別にメール で頂戴できれば幸せです)、本号では、このくらいにしておきましょう。 そして次号では、もう一回、米国におけるウエッブEDI事情と成功 鉄則を、見てまいりましょう。とくに次回では「中小企業」にフォーカス を当てますので、
ぜひお楽しみに!
。。。ということで本論は以上で終わり、以下、恒例の近況報告です。
[後記1] NTTの新サイト「Comtrack」、私も使ってみました 前号でご紹介した、 NTT「ComTrack」の「ビジネスマスター」。 便利ですね。私も使ってみました。 ここにはいろんな情報が載っているわけですが。。。
今回は、「2.1)」を使ってみました。 2月下旬に岐阜で講演をしたとき、ちょっと大阪まで足を伸ばしたの ですが、そのときに、とても良いホテルを探せました。安くて温泉付き で、言うことなしでした。 もう少し詳しく申しますと、「2.1)」の中から、上から2番目の「予約」 という場所を選び、そこからから、 へ飛んで、ものの数分で検索・予約できました。出発の前夕に予約でき たので、ほんとうに助かりました。 当サイトは、本便[7]で言う「段階(4)」の「RDB + WWW」の例として、 2年前から有名であり、私もペーパーでは、何度か読んでおりました。 それらを読んで私が感じていたのは 「ああ、空室状況がリアルタイムで分かるのね。なら航空機座席 予約システムと同じかぁ。定石通りだな、分かった、分かった」 くらいの(いま思えば拙い)感想でした。 ところが今回、これをはじめて使ってみて実感したのは、
ということです。ペーパーで読むのとは、まるで別世界。つまり、 このサービスは、
わけなんです。
NTTの「ComTrack」。
たいへん便利で、楽しい思いもできました。
また勉強にもなりました。ぜひ皆さま、お知り合いにも、教えてあげて
さしあげてください。
[後記2] 日本CIO協議会の高松理事とお会いしてきました というわけで、機嫌良く岐阜で公演した後、大阪を訪問。そこで 日本 CIO連絡協議会の高松邦明理事と、ひさびさにお会いしてきました。 これからのCIOの満たすべき要件とは何でしょうか? と問うと、 高松さんは「本質的にはね、今までと変わりませんよ」とおっしゃり、 (1) リーダーシップ (2) 変革意欲 (3) 事業目標への新技術の適用可能性を洞察できる能力 の3要件を示されました。 このうち(1)については、コンサルティング業界でも、ハマー&カン パニーのような立派な会社がいい仕事をしてますから「ゆくゆくは私も」 とは思うのですが、しかしそもそもリーダーシップ能力には、
というのも厳然たる事実です。これは個別企業の社内人事マターですか ら、私ごときが取り組むには「5年は早いかな」と思いました。 一方、(2)は(3)に左右される面も多く、かつ(3)については、いろん な最新事例をお伝えし、お近くの皆さまとディスカッションいただく契 機なりと提供することで、少しはお役に立てることもあるかな、と自己 流に考えて、高松さんとお別れし、上記のホテルで、じっくり温泉に浸 かりました(2月24日)。 実は今回の岐阜行きでは、もう2件、重要な会議をこなしたのですが、 いずれもたいへん実り多く、とてもためになりました。お会いくださっ た皆さま、どうも有り難うございました。 |
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