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皆さん、こんにちは。初めての方、はじめまして。
発行人の太田です。
・今や「ナレッジ」こそが企業の「稀少性」の源であり、従って、 ・他者からの模倣を防ぐことで利益を生み、
との認識の下、次の(1)(2)(5)(3)の順に、本件を論じてきました。 (1) それの大ざっぱな「定義」 (2) しれが必要となった「背景」 (3) それが実現しようとしている「中身」 (4) それが必要とする「技術」 (5) それを行った「結果」 本号では主に、残る(4)の話、つまり次のテーマをとりあげます。 「ナレッジ・ワーカーらの頭脳を、内側から駆動するには、どんな
[1] 前号までのまとめ:大事なのは「文書化された既存コンテンツ」 まず前号の議論を、ざっと振り返っておきましょう。
・People : スキルある社員、また彼らを吸着する制度・文化 ・Process : 彼らがスキルを発掘・加工・配布するプロセス ・Technology: そのプロセスを助ける情報技術 ・Content : その結果、蓄積・再利用されるノウハウの宝庫 このうち最重要なのは、「C:文書化された既存コンテント」です。 なぜなら人間の頭脳労働のうち、「暗黙知」や「創造」や「直観」な
・いわゆる「暗黙知」(文書化されざる知識)のうち、 ・ほんとうに文書化しにくい「真の」暗黙知にしても、グループ
・文書化「できない」のではなく単に「してないだけ」の「エセ」
・いわゆる「創造」や「直観」も、既存の知識が元になる ダベンポート教授自身、「People が最重要だ」と明言しながらも、
では、その「Content」を使いよくするには、何が重要なのか。同教授
・シソーラス (類義語・関連語辞典) ・タクソノミー(用語集、分類基準)
[2] ヒトの「思考」は「言語密着型」だ まず上記のシソーラスやタクソノミーは、「言語」に関係したもので
それは一般に、こんな原則があるからです。 ヒトの思考を駆動しているのは言語である
・日本人は「蛾」と「蝶」を区別できるのに、フランス人はでき
・同様に彼らは「犬」と「狸」も区別できない。両者を「chien」
こうして「くりかえし、くりかえし命名を通して…本能図式は言葉に
つまり毎日毎日「papillon、papillon」と幼児期から言語を刷り込ま
「本能や知覚」ですら、こうなら、より知的な動作の「思考」が言語
現に、ここで「ウソとは何だ!」と怒った人ですら、その思考空間に
また身体言語(身振り、手振り、表情)ですら、われわれは、それら
また「言語なき思考」があり得ないことを端的に証明したければ、生
「では聾唖者だった頃、あなたが何を考えていたか、思い出して
彼らは、何も思い出せないのです(文献(c),p97以下)。 何故か。やはり「言語なき思考」など、あり得ないからです。
[3] ならば必要なのは「言語密着型」のソフトウエアだ ならば、
このソフトは、きっと ・同教授が必要視するシソーラスやタクソノミーを、何らかの形で
・きわめて優秀な検索エンジンのようなものでしょうし、 ・ということは、近年急速に進歩した「自然言語処理」技術を応用
こうしたソフトは現在、世に3つありますが(文献(d2),p154以下)、
[4] ジャストシステム社の次世代検索ソフト「ConceptBase」の3特徴 もしこのソフトの特徴を「3つだけのべよ」と言われたら、私は即、
1) アプリ横断検索 Cross-Application ・いまのソフトの検索機能は、ほぼ「アプリ内に特化」しています。 ・ノーツで検索できるのは、ノーツ文書だけ
・しかし本来なら、われわれは、そんな「特定アプリ」にこだわらず、
・ノーツ文書はもちろんとして、
・それが今の著名アプリでは不可能ですから、われわれは、 ・いちいちアプリをあれこれ立ち上げ(ここでナレッジ・ワーカ
という動作を「当然だ」と思ってきました。 ・これを解決してくれるのが「アプリ横断検索」です。99年3月時点で、
・標準形式 (テキスト、HTML、PDF、RTF)
・ノーツを含め、いままでの全文検索では、「クリスマス通販」と入
・しかし本来、われわれは、次のような文書も、みな欲しいはずです。 ・「クリスマス・ギフト即売会」を含む文書
・このニーズに応えたのが「類似検索」です。検索者の「語彙空間」
上記[2]のように「人間の思考を駆動しているのは言語である」とす
・ヒトの「言語空間」を増幅 augment する2) ・ヒトの「思考の中断」を防ぐ1) の相乗効果で、ヒトの思考パワーは、ケタ違いに増幅 augment される
約30年前、グループウエアの創始者、ダグラス・エンゲルバート博
それを受け、約10年前、ノーツが製品化され、数年前から、日本の
しかしノーツも世に出て、もうすぐ10年。エンゲルバート博士の夢
そうすれば「思考=言語=ソフト」の三位一体が実現するからです。 将来は、「グループウエア+ConceptBase」なる範型が、ナレッジ・
3) 国際対応 International ・日本語にも英語にも対応してますから、国際企業でも大丈夫です。 ・英文の品詞分解や名詞句抽出、類似度判定ロジック部分は、カーネ
・そのうちヨーロッパ語、そしてアジア語にも、ニーズ次第で対応す
・その結果、われわれは「日本発のグローバル・スタンダード」の登
・SAP社のR/3は「ドイツ発のグロスタ」ですし、
別に「米国発」であってもなくても、グロスタはグロスタ。どこ発
[5] 補論: ConceptBase における類似検索の動作原理 上記のうち最重要なのは2)の「ル:類似検索」ですので、それが「な
第一に「共出現回数」です。これは「2つの語が同一文書内で共に出
コンピュータは馬鹿ですから「ビッグバン」や「外為自由化」の意味
これでダベンポート教授の言われる「シソーラス」も[1]、高度な次
第二に「オン・ザ・フライの複合語分解・再結合」です。たとえば 「沖縄米軍基地問題」(A) という語が、ある文書に出てきたら、これを分解・再結合し、 「沖縄問題」 (B) 「米軍基地問題」 (C) という語を派生させ、(B)(C)を、(A)の上位概念とみなします。 第三に「上位・下位概念のみなしカウント」です。語句(A)が出てき
こうして「上位・下位」の問題、つまり「分類」という定性問題は、
・コンピュータ処理も速くなりますし、 ・答えも正しくなりますし、 ・一般に、分類という作業には「分類基準が恣意的に複数作れる」と
・この弊害は、MITのミンスキー教授も、昔から述べておられ(
・あるときは「金属でできた無生物」だったり ・あるときは「空を飛ぶもの」だったりしますが、 ・しかしよく見れば、この手の「分類の弊害」が生まれる理由は ・何が上位で何が下位かを、個々の文書から離れて、かつ「事
・かつピラミッド型の概念階層を前提にしているため、一個の
・その点、ConceptBase は、 ・何が上位で何が下位かを、実際の検索対象の実文書から、「
・かつピラミッド型の階層を前提していないため、一個の下
・こうしてダベンポート教授の言われる「タクソノミー」も[1]、
[6] 本号で使った参考文献など ●「言語と思考」について (a) 丸山圭三郎『言葉と無意識』講談社 (b) メルロ=ポンティ『知覚の現象学』I,みすず書房 (c) ポール・ショシャール氏『言語と思考』白水社 ●ジャストシステム社「ConceptBase」について。とくに(d2)はお勧め。
(d1) 道本健二「ジャストの命運を握る新検索技術の実力を見る」
★(d2) 星野友彦「類似文書を探り当てる新ソフトが登場」★←お勧め!
(d4) http://www.justsystem.co.jp/cb/information/index_tech.html (d5) マーヴィン・ミンスキー『心の社会』産業図書, p128 (d6) 日本情報処理学会『情報処理』97年11月号,前付p7 (d7) ロバート・ジョハンセン『グループウエア』日経BP (d8) 長尾真ら『岩波講座・ソフトウェア科学15 自然言語処理』
(d9) 日経BP『日経BizTeck』97/07/31、ConceptBase 紹介記事 (d10) 同『同』97/11/13、ConceptBase 紹介記事 (d11) ソフトバンク『PC Week Online』97/11/28、ConceptBase 紹介記事 (d12) 社会調査研究所『CyberNewsClick』日付不明、ConceptBase 紹介記事 (d13) 同『同』98/01/22、NECが顧客サポート部門で ConceptBase 採用 (d14) 同『同』98/01/27、コンパックコンピュータが企業間の文書共有のため、ConceptBase 採用 (d15) ソフトバンク『ザ・ウィンドウズ』98年1月号、ConceptBase 紹介記事 (d16) ソフトバンク『PC Week Online』98年1月30日号、 ConceptBase 紹介記事 (d17) ソフトバンク『PC Week Online』98年2月06日、「シソーラスの呪縛」論 (d18) ソフトバンク『PC Week Online』98年2月06日、ConceptBase 紹介記事 (d19) ソフトバンク『PC Week Online』特別企画「PC WEEK MegaSearch」 (d20) 同『同』の過去記事4年分が検索できるサイト (d21) 『日経産業新聞』98年2月6日「ジャスト、30社と組み拡販」 (d22) 『日経バイト』98年3月号,p203 ●ナレッジ・マネジメントについて (e1) 太田秀一「ナレッジ・マネジメントでは『工場的発想』をまず切れ」
(e2) 阿部敏広「ナレッジ・マネジメントで名門企業が復活」
。。。ということで本論は以上で終わり、以下、恒例の近況報告です。
[後記1] テッド・ネルソン氏(ある出版記念パーティで) BMWジャパンほか、優れたサイトを制作されたキノロープ社の坂和
行ってみたら、なんと驚いたことに、スピーチに立ってるのは、ハイ
ネルソン氏は、神様以上に偉い人ですね。われわれが今日、ウエッブ
その同氏のお話では、次の部分が、たいへん印象的でした。 「今のウエッブは、たいへん不便だ。制作者が『事前に』指定した
[後記2] 弊紙の用語集ページが、日本IBM社と相互リンク。深謝 私は、弊紙に付随し、Eコマース関連の用語集ページを作っています。 http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/yogo.html そして去る12月18日、このページが、私の古巣の日本IBM社の
http://www.ibm.co.jp/Travel/linklink/linkindex.html ご存知のように、ユナイテッド航空やフェデックスなど、運輸&旅行
その公式サイトが、私ごとき「単なる一個人」サイトと相互リンクす
同事業部の岡本明雄さん、有り難うございました。 また3ヶ月前、用語集ページを作るよう私に提案くださった、久米繊
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-by 池田満先生 Sep.12
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